ブックタイトルふるさと潮来 第四輯

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概要

ふるさと潮来 第四輯

大生神社の墨書について植田敏雄↑が潮来町大字大生の大生神社は、県の文化財κ指定されている建造物であるが、破損が著しくとのたび大がかb念解体修理が行なわれた。文化庁の文化財保護審議専門委員である服部勝吉氏の指導のもとに、佐原市白建築士小林春吉氏が工事を請負い、九ヶ月を要して修理が完成、面白を一新した。との解体修理Kあたhy、大生神社の建築材に各種の墨書が発見された。とれについて以下その概要を報告すると共κ、感想の一端を記してみる。まず、建築κ関して全〈無知、無縁な私がとの問題K関係した契機は、県の文化財担当の大森信英氏よb「解体修理中の大生神社の建築部材κ、多くの墨書がはしきみられる。何が書いてあるのか調べてほしい」との電話依頼を受けたことにある。気軽な気持で引受けたが工事現場へ行って驚いた。さほど大きな建物と考えていなかった神社であるが、解体した部材の量C多いこと、それK神社独特の種々様々な大小の部材で、名称が皆目わからない。その工事概要の説明「乙白神社の特色は極めて墨書が多いととである。ζれらむ墨書を調べて字体を整理し、幾種類位K類別できるか。またその墨書がどんな部材に書かれているのか調べてほしい。」との依頼を受け、更に「可能左らば、それらからζの神社の建築、修理の年代を割出す一つの手がかDKなれば云々」とのととであった。ζれを聞き、簡単K引受けたうかつさを反省するとともに、事の重大性を痛感現場で服部・小林両氏を紹介され、を受けた。その折、服部氏よりさせられた。ともかく全く未経験の私がどれ程ζC仕事に役立つか、自分自身で疑問を抱きながら、以後日曜日毎K工事現場を訪れ、書かれている文字を可能な限b採録してみた。採録した墨書白内容は、大部分が部材の位置や、方角を記したもので極めて簡単なものである。しかし、難点は、書かれている文字が、長年月白経過で判読すらできず、勿論写真にもうつらないものがあったとと。それK工事が進行しているのに調査は日曜日のみであったζと。部材の汚れをとるため洗ったζとが文字をよD不明確にしたζと、K文字らしきもむが見えても、-1-下積みになった部材一人や二人の力では動かせなかったことなどであった。このような制約のなかでの調査故、或は見落し、見違え左どあったかもし