ブックタイトルふるさと潮来 第四輯

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概要

ふるさと潮来 第四輯

神代より流れつきな凶大利根の水も果ていよ凶よι桔れ田畑は早天にあえぎ、農民畑のものは全滅川底K挨りが立ち、の努力の作物は枯れ萎れ、した。命の綱の井戸水も汲み枯れて、田のもの飲み水さえ奪い合ふ有りさまと左った。水郷に生れ、四面水に育った水郷の村人達は、水を求めて毎日、空を仰いでは天に祈り、照り続く青空を眺めては慈雨を待つため息ばかりであった。そして村毎日同じような真赤な太陽が、情け容赦もなく水の無い霞ヶ浦の彼方に沈んでゆき、あかね色の筑波の嶺がタ閣に尖り立っているばかDで人達の仰ぐ西空にはある。そしてとのまL続けば餓死を待つ村長の屋敷に集まって相談をくり返してみたものLとれと一去って良策も左かった。ζの早天続きK ばかりの村人達は良い策はないか晴ぅ・いつも決ったように村長である庄屋太郎右ヱ門は、も村人達を前にして同じ言葉の嘆め息をくり返すばかbであった。「困ったものだ、ν、つ村人達は庄屋の庭に集まり、腰を降ろして首をうなだれる者、腕を組んで天をうらめしそうに仰いでいる者、そして誰れも口をき〈者もなく、ヱ門の無策のくり言を、ただ庄屋太郎右うつろの中に聞いていた。すると突然立ち上った権十がと呼んだ。一そうだ、皆んなで井戸を堀る,へいH一」しかしζの権十の発案に対し、井戸水さえ空っぽでねいか什一一「馬鹿左「どどま村人達は、こと云うな、で堀れば水が出ると云うのだけ・」「そんなζとをしている聞に飢え死じゃけ六蔵が努鳴ればそれにつとられず替わるがわりK欝慣をぶちまけるようK権十をの与しった。しづまれなされ。「まあまあ皆の者、庄屋太郎右ヱ門の説得に村人たちのざわめきはもとの静寂に返えった。-84-小高い庭の隅にいた作兵ヱが、と胸を張って英雄気どりで叫んだ。「ど領主さまに願いでL、ば雨はきっと降るべい円」すると今度は、いととを考えた」し勺雨乞いの祈りをしてもらえ一瞬しづかになって作兵ヱの発案を聞いていた一同は「そうだ、それは名案だ、雨乞いの祈りそうだをすれぼさっと雨は降るべMUH--集まっていた村人達の衆議は太郎右ヱ門に進言し、領主さまκ願い出るζとK在った。一決した。そして庄屋石岡に巨大なる館を構え、常陸やがて常陸国の都、一円を支配する常陸大像(国香)への請願平良望公