ブックタイトルふるさと潮来 第四輯

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概要

ふるさと潮来 第四輯

やがて水郷一帯。乾ききった野も山もうるほい、ぴょう利根の流れも、震ク浦、北浦の湖水も元の秒々たる大海となって、昨日までの乾天も嘘のような過去となっていた。そして向も櫓の上Kあって、水郷の姿K戻ったとの有りさまを満足げに見渡す乞食坊主のト竜の姿を伏し拝がむ群衆を見下ろしていた。やがて群衆K向ってト竜は告げるのである。「水郷の地に住める村人たちょ、克く聴き給え刀いまだ此の地K人住まぬ神代のころより、利根川K棲む二頭の竜神あり、しかるに人聞との地K住みつきけがすみかしより、次第に清浄なる大利根の水は載され、川を栖とする生きものは人間どもに獲り尽され、或は川へ塵芥など捨てて汚し、あまつさえ糞尿まで流すなどり乱行に、川の有難さを忘れ、水の尊さを知らぬ人間どもの仕打ちを怒る水の神は、日照り続ぐ早越を機に、人間どもに天罰として加鉱をもって報いたり・::::。めすしかるに、水枯れる大利根より雌竜の一頭は天に昇hy、ば竜の一頭は人聞に化身して水郷の村里に住み、村人と共に民訴くしたる吾れ卜竜左り。しかれども、吾れ思うζ と汝ら村人たちに諭し告げなん川口ととごとか企万物の生あるもの悉〈水なぐして叶うまじ、まして大や人間世界Kないては向のよと、水左くしては生られぬζ とを諭り給えや、今や群衆の飢渇はその極に達し、水を乞ふる嘆きの声は死の声とも聴かれた。水κ恵れすぎて水の有難さを忘れた水郷の村人たちょ、魅に会って始めて水の尊さを知れ。水郷の村人たちょ、早愛せよH大自然につながる水郷の糊川をそして湖川を威す者は再び天の罰を受け得るべしHHHや櫓ど甚さのフ兵ら上衛ほかよ水ら、郷諭さのしら村終ば人つ・たた: ち卜j よ竜;は」やがて手Kもてる白じゅらん弊を己れの口に〈わえて再び天K向って薦文を唱え始-89-めた。すると不思議にも、ぼろ衣を纏ったト竜の姿が見るみるうちに竜の姿に変っていった。そして櫓の上に大たぐろを巻いた雄竜となった卜竜は、天に向って頭を振って一声吠えた。と鳴りひび〈吠声に応じて、ヒカと光る「電う光なのつ閃i!!き」がして再び雌竜が天空より舞い降って来た。そして天より迎えに来た雌竜と.ト竜の雄竜は喜々と睦み合いながら群衆の頭上を飛期するのであった。まだ夢か幻の境地にある村人たちの頭性より、たちよさらば:::・:。甚兵衛ょ、さらば・:付人と開