ブックタイトルふるさと潮来 第五輯

ページ
64/114

このページは ふるさと潮来 第五輯 の電子ブックに掲載されている64ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

ふるさと潮来 第五輯

新しき幹事六人、神宮、当番主、下番主、祭事係、区長、会議員、社惣代、参列して神宮により其の年の平和祈願の祝詞が奏上玉串奉冥ついで宴会にはいる時聞を見て、六人の新幹事は大はらいと祈祷のお札を持って西より東に向って、子供達と各戸の座敷を土足ではねる。悪魔退散と言う事でしょう。幹事は東仲西組各二人、計六人乙れが決定は各組毎に諸役員を除いた幹事の終った残り全員の氏名を書いた紙を小さく結んで一升桝に入れ桝を小さな口にして、振り出し最初の二つに茶椀をかふせ後は振出された方々を順々に氏名を発表する。発表された方は幹事でない此の間発表されると大喜びとなり、最後の茶椀の中二人が幹事、当選と発表されるので乙のように決定されても末だに中途で、辞職した万がある。ないのも有難い話である。小祭事とは旧九月十三日淡島神社祭と申す鎮守祭と申す「俗に言ふ神事」村祈祷とて部落の其の年の繁栄と安全旧九月中の巳の日翌年旧一月二十八日祈願をなす小祭事式次第各小祭事を神宮によりまして式が終り神前に於て直会、直会が終ると当番主宅の神前に於て、大抜ひを行ひ関係者一同神前に向って拝礼終ると各人きめられた席に着く。御本膳が出ると同時に御神酒が出され冷酒参献を通す御飯がすみ、御町茶もすみ、区長社惣代に対して御飯の御高盛が行なわれる。「鋲を入れるとて」御飯を「しゃ長打」でけづって、少くしてもらって食べる。畑酒参献通して御浜焼御刺身御鮪、壱皿宛神前に供へらる。祭事係が三階杯を医長と社惣代の前に据へる。祭事係が列席の万にお図りして、今日の御神杯を参階杯の何れかにきめる。祭事係は区長と社先に食べて居るので、惣代に一献注かれる一献を乾すニ献口付けし此の時、花道より島台を持って「所は高砂」をうたいながら、静かに足取りして神前に座る。二献乾す三献口付けして「阻栂波」のうたいが終ると、酒杯を乾す此の時うたい連花道をさがる。区長は皆さんの御手を拝借とばかり〆の拍手を打って、是れで平座宴会となる。先程の皿物硯蓋取り魚盛り沢山と御馳走が運ばれる。余興として娘手踊其の他が出る。下番の祭事円ぷ丘U係から時闘を見はからって祭頭はやしが出るが文当番の声で、座る二回目の祭頭ばやしが出ると、当番の声で座る。そして当番のうたい連に依って千秋楽がうたわれる。終ると社惣代のシャンシャンの手拍子で芽出度く終り、後は提灯酒となる頃を見計って御馳走様で別れとなる。