ブックタイトルふるさと潮来 第六輯

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概要

ふるさと潮来 第六輯

「中世禅宗史の研究」今枝愛真・東京大学出版会「日本仏教の心五」伊藤東慎・ぎょうせい「夢窓国師語録」柳田聖山・講談社「日本百科大事典」小学館「原色日本の美術叩・禅寺と石庭」小学館「日本の美術全集M・禅宗の美術」学研「禅僧の生活」西村恵信・雄山閣「禅林名句辞典」飯田利行編・国書刊行会『禅宗編年史』白石芳留編・酒井本店おわりにさる昭和五十六年七月長勝寺において蘇城委員会が発足し、その際、委員長の橋本義衛前潮来町長および橋本澄雄前教育長の両氏からの示唆を受けて、清拙和尚の調査を開始したのであるが、「清拙大鑑禅師塔銘」を読むたびに、禅道布教のため高齢ながら異国に赴き、清楚で高潔な生涯を貫徹させた生きざまに魅了され、心が洗われるような敬慶な気持となり、清拙和尚の活性化を図りたいという思いが募って、塔銘の現代語訳と略年譜の作成に取組んだわけである。幸い斯界の第一人者玉村竹二先生、および建仁寺禅居庵住職上村正明師を介して建仁寺主務総長伊藤東慎先生のご指導を仰ぐことができ、しかも積年の撞畜を快くご教授くだされたことに深謝申し上げる次第であります。また、根本正氏を介して日本中国留学生研修生援護協会理事井上八蔵先生、町教育委員会前事務局長小久保荘一・社会教育係長佐藤文男の両氏はじめ、諸先生諸先輩からど指導ご支援を賜りました。ここに厚く御礼申し上げます。日本禅宗史上に不朽の足跡を印した清拙正澄については、明治以降テlマ別には高度な研究が散見されるが、塔銘の解釈や年譜の作成といった基礎的研究や詳細な全体像は見当らない。(先年玉村竹二先生が講談社から「五山禅僧伝記集成」を出版された)「清拙大鑑禅師塔銘」は清拙和尚の伝記研究の原典をなすものであり、古来幾多の先学によって読破されてきた名文である。まだまだ閲覧のかなわない史料や文献は多々あるが、〔補注〕の(位)など私見や推論を試みた。今後は諸賢のご叱正とご鞭撞をお願いすると同時に、わが国の高度な文化遺産が、広く一般の人々にも理解できるような平易化への努力が積み重ねられていくことを切望してやまないものである。一35-