ブックタイトルふるさと潮来 第六輯

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概要

ふるさと潮来 第六輯

はや与惣兵衛はふせり供出申候へどもおこし似て、いろいろせんさく致し候へども、盗人を申さず候。右任本の内一-上半残し、弐本うら杉共に持参致し、とくと会せ仮処、見紋様にと巾し候へども、与惣兵衛見申さず、彼是いたす内、佼ふけ候間帰り候いや。一、廿九日の朝、扇嶋太郎兵衛と巾す折、リ入れ衛門万へ様f見合候ためまいり候由。一、同日又右衛門長十郎、嶋へ遣す右両人嶋にて八郎兵衛・次郎兵衛-助之丞・平右衛門・太郎平衛五人へ出合い布の杉うら木のひしと合い候処を見せ候て、与惣平衛かい申し候に法付き申し候。一、口日に嶋より八郎平衛・平右衛門・二郎平右衛門口口又右衛門方へ参り盗人は大ぜいに候問、尋ね候段、何ともめいわく致し候問、与惣兵衛一人何分にも越度に罷り成るべく候問、何分にもおわび取持くれ候様にと申候事。つレたちどうろ〈伸かの字一、九月朔日、右三人方へ又右衛門使として仁兵衛、加兵衛を以って申し遣し候口上、昨日御頼み候通り、日一那仲間いろいろ申し候へども、中々左様には出来申さず、とかくうり人をいださず候ては、坪明き申さず子細は、今度杉をきられ申す斗りには御座無く、前々、度々、杉もきられ申し候其外山の内に伐り置き申し候松杉も近年うせ申し候。それのみならず大塚野土兼辺いも、大豆、諸作をあらされ申し候。彼是ともに、此度をついでに吟味をばとげ申し度き由他のE那迄申候へば、とかく売人出し申さず候ては坪明き申さず候。うり人出し候ても、御公儀様へ訴え申す様には致すまじく候。うり人出申し候て、其上には我々伺分にも取持ち、内々にて相済ませ候織に致す可く候。達って指し滞り申し候へば、此方にでも、村役所へ訴出その先の御役人中へおもて向き御断り申し相談し候。此方壇{ん保)中相談相極まり候問、きゃう御心得成らる可しと申し遣し候事。.、同円又、八郎兵衛・一‘郎兵衛・平右衛門三人又右衛門方へまいり頼み中し候は、今朝の御使一々尿け届け申し候。之に就いで与惣兵衛方へ吟味致し候へば、至極御尤に御座候問、売人をも一々白状申す可く候。併し、今日中は御用捨下さる可く候。成程新にかへ申す(きめ)事は御座無く候問、明日急度白状致す可しと口に相究申候問、御訴え候ギ辿のギに明日迄御延べ下され候様にいろいろ申し候事。一、て日に与惣兵衛観立円寺へ入寺致し候由、使僧に上戸川源助相添へまいる。寺にても快首座も御請合成られず候。一日も使僧まいる。一、四日の朝、寺より観音寺へ使僧遣され候口上、此比度々御使僧扇嶋与惣兵衛ギ、仰付られ候へども、壇中相談の上当村役所へ訴出候事に御座候。勿論初より与惣兵衛致方悪敷候。其上、此方壇中より申す処をば一切を立て申さず、与惣兵衛私の存じ寄り斗り立て申すに付、村へ出て申す事に候へば、只今に罷成り候ては、私方へ一切揚申す間敷く候由、壇中より申し候。勿論私ギいまだ当地のギ万事不案内に御座候へば壇中へまかせ置き申し候事に御座候へば、重て御使僧下され候へでも、御挨拶も罷成らず候問、御断りの為、此の-48-如くに候と申し遣し候事。、四日に壇中大ぜい庄屋役所へ訴出候事。同日観音寺へ相E那共使とうのせきHし候て、次兵衛・平五郎・木引与八郎三人遣し候口上、与惣兵衛事、御抱へ置かれ候ても先にて御遣し成られ候首尾調へかね申す可く候問、嶋へ御返し成る可しと申し遣し候事。上戸くみ頭中にも、与惣兵衛事、観音寺様御抱え候ても先きにて御出し御首尾有り御座