ブックタイトルふるさと潮来 第六輯

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概要

ふるさと潮来 第六輯

また、月天、月天子を上部に刻むものもある。塔型は、角柱、駒型、箱型、自然石、山伏角柱、唐破風、舟型などがある。刻像塔は、舟型の合掌観音像が、潮来町大生、佐原市加藤洲、同向洲などに、延宝、元禄、宝暦年聞のものが見られる。板碑型は、牛堀町観音寺ゃ、潮来町辻にあり、いずれも元禄年間のもので、そのうち、辻にある板碑型は、二十三夜様の境内にあって、上部に党字がかすかに見えるが、おそらく、二十三夜待の主尊が勢至「サク」にほぼ間違いない。その他、唐破風のものが、佐原市磯山、水神様境内、潮来町大生神社、潮来町小泉に見られる。珍らしいのは、佐原市磯山の水神様境内の石灯龍の二十三夜塔である。享保年間、九月吉日の造立である。菩薩であるところから、願主を見てみると、ずばり「二十三夜講中」だけのものや、茂右ヱ門、忠士口、おみのなどのように、個人名のもの、惣村中、世話人00同行OO人、善男女OO村議中、OO女人議’ 二十三夜待O人、。。先生筆第中、嘗村OO、若者中、女人中等がある。十九夜塔十九夜講は、十九日の夜、寺院、堂、あるいは当番の家に集まって般若心経、ご一詠歌、和讃、真言など、如意輪観音の軸をかかげた前で勤行を行なうものである。ほとんどが女人講で、念仏講でもある。この地の十九夜塔は、四十基ある。これらの塔のうち、造立年代の古いものは、潮来町大賀にある寛文(ー)大賀地区にある石塔口。弓t年間のものである。ついで、鹿島郡神栖町高浜、潮来町延方普門院、麻生町於下の延宝年間のものである。一番古いといわれているものは、北相馬郡利根町布川、徳満寺の万治元年である。確実に古い年代のものとしては取手市の寛文五年の屯のとされ、千葉県東葛飾郡沼南町にも寛文年間(日本石仏辞典)このことから、大賀の十九夜犠は、全国的に見てみると、のものがある。全国でも古い仲間に入れられる。十九夜塔の造立月は、十月が圧倒的に多く、十一月がこれにつづいて、一、四、五、六、七、八月は、全く見あたらなかった。造立日については、「吉日」が一番多く、つぎは十九日である。形態は、思惟形二管像如意輪観音像浮彫の舟型がほとんどで、たまに聖観音像を刻むものもある。文字塔はわずかである。寛文、延宝、