ブックタイトル潮来の昔話と伝説

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概要

潮来の昔話と伝説

ネズと呼ぶ植物) が所々に繁ってはいるが格好の遊び場になっていて、鬼ごっこ、飯事、男の子は軍ごっこ、等々実によく遊んだものでした。ある日少々遊び過ぎてしまい、聖堂山を下って、旧県道辺りまで来た時にはとっぷりと暮れてしまい、家々の灯火をつくころになっていました。振返った私達は思わず息を呑だのです。ついさき程まで遊んでいた聖堂山の裾の辺りに五十米位も続いていたのでしょうか、灯火が並んで西の方へ向って移動し、移動しながら交替に点滅しているのです。先頭の灯火が現在のナイルス部品の辺りまで行くと次々と消えてなくなり、一米位の間隔で並んで移動していた灯火が全部消えて元の暗さに戻るまで十分位のものだっただろうか。私達五人はそこに棒立になって一部始終を眺めていました。そして「あれが狐の嫁入りというんだよきっと」というのを聞いてにわかに恐くなり、一斉に走り出し家に着いた時には晩秋の頃だったにもかかわらず全身汗びっしょりで、今見て来た光景を話してでもドキドキして、どもりながらようやっと報告する有様でした。当時一緒だったトツヱさん、ツルちゃんは二十歳前に故人となってしまいましたが、生前は繰返し繰り返し話題にしたものでした。(延方)qa Fhu