ブックタイトル潮来の昔話と伝説

ページ
66/118

このページは 潮来の昔話と伝説 の電子ブックに掲載されている66ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

潮来の昔話と伝説

狐のお産狐はほれ、お産が重いとね、本当のお産婆さん頼みに来んだって。人間に化けてね、頼みに来んだって。そんで、行ったなあ、見馴れねえとこだっけども、まあ行っただと、車さ乗って、車引きに連れられて。で、行ったらば腹さすったら「ザラザラ」っていうから、「こら、ただぴとだねえ」と思ったけつど、んで、生ませて、直ぐに来っちゃっただとよ口そしたらお礼持って来ただとよ。その反物屋の、丸金ちゅ反物屋の印の反物を買って、五百円札で三百円の反-58-それから直ぐに、そこさ行って。したらね口物を買って二百円のおつりをやったらば、それをお礼に持って、反物取って来ちゃっだと。「夕べ、寝べえと思って戸を閉め始まったら、入って来ちゃって、見なれねえ女が。そんで、「それえ、そっくり産婆さ、礼に持って来た」そいつて、五百円札もらって、三百円の反物をやって、おつり二百円ゃった」ちゅうって。ーー寸ばそんであの銭箱開けて見たら、らっ葉」が一枚あったって。それが五百円に見せてなあ、ずりけえちゃったと。反物と二百円となあ。(潮来)