ブックタイトル潮来の昔話と伝説

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概要

潮来の昔話と伝説

越地蔵といわれていたころに、無住寺時代があった口そのころ旅の修行僧が住み着いていたが、近所に住んでいた妙という何かとよく世話をしてくれていた娘と恋に落ち割なき仲になってしまった。修行時代の僧なので、考えあぐね世をはかなみ前川に入水心中をはかった口しかし、男は死に、女は助けられてしまった。その後、僧の死後八年ほどで女もあとを追うように死んでいった。二人の悲恋物語を知っていた近所の人たちが、哀れに思い墓地の片隅に二人一緒に葬ってやったが、何十年何百年とたつうちに忘れられていった。たまたま鐘楼堂建立のことが出たので、住職に話をした所、よく聞かせてくれたといって、基礎に埋め込み祈祷をしたというDこれは大正七年ごろ、祖父よりその話を聞いていた甲子男さんは早速その掘り出された現場へ行き写真をとり、驚いた。その写真に移った石塔の前に男女の重なりあったような像が写っているではないかD びっくりして檀家総代で親戚でもある篠塚藤吉さんに相談した。ところがその写真はネガとも新しく建立された鐘楼堂の下に埋め込むのが良いではないかといわれその通りにしたとのこと。場所を聞き掘り出したが月日もたち湿気た写真は多少うすくなっていたがそこにちゃんと移っていたのである口これは今より三百余年前の物語であった。(延方)-77 -