ブックタイトル潮来町史
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潮来町史
面へと起伏と変化に富んでいる。}の地形に適応して生えている植物も豊富で、台地付近で割合乾燥を好む植物から低地、水辺、水中とそれぞれの環境に適した植物相が構成されている。樹木に限ってみると、台地には水はけの良好な場所を好むマツ、スギ、ヒノキの類、低地湿地となるとヤナギ類、ハンノキ、ポプラ等が代表格となり水郷の風情を深めてくれる。さらに水辺にはオギ、アシ、てrコそE、ガマが川風にそよぎ、水中には多くの藻が見られる。これからの潮来町では台地部の緑を大切にした開発と、水辺の植物を生かした治水観光等の施策が望まれるところである。本町に多い暖地性植物についてまとめてみると、暖帯暖地位の植物地域を生活の場とする植物を総称して暖地性植物といh'ev、A、2JAHN }の地域の年平均気温は一一度から二O度とされている。ちなみに鹿島の年平均気温は一四・一度であり、潮来町もほとんど同じと考えられる。地理的に暖帯とされている地域は、九州、国から本州は福島県の南部海岸線に至る地域である。この地域の一般的な植生は、常緑広葉樹が優占しており、高木にはスダジイ、タブノキ、カシ類、まれにカゴノキ、ヤプニッケイ、亜高木から低木にシロダモ、はヤプツバキ、モチノキ、サカキ、ヤツ司ア、ヒイラギ、イズセンリョウなどがある。草本ではベニシダホソパカナワラビ、ヒメカナワラビ、イノデなどのシダ類、イタピカズラ、テイカカズラ、キジョラン、サネ物カズラなどのつる植物、ミヤマトベラ、ジヤプミョウガ、フユイチゴ、ャケツイバラ、ツルリンドウ、など多くの種類がみられ、オオパチドメ、生)れらの森は階層がよく発達し、植生が豊かである。第2章潮来の天王様の森として親しまれているこの森は、素鷲熊野神社樹叢行方台地の南端に位置し、高さ約二0メートルから南に面した急斜面に発達した森である。鎮座八百年余の神社の古い歴史と地域の人びとの厚い信仰によって守られて来た森はまろやかに、うっそうと茂り、神域の荘厳さを盛り上げている。木についてみると、スギタプノキを主とした混合林で、南面西ユ/イ側の斜面はシイの純林と言ってよく、幹回三01四0センチのシイが樹冠を寄せ合い、その下は暗くシイの落葉が積もり、下車は非常に少ない。正面石段の両側にはスギ、ケヤキの巨木が林立し、その下にツシノイノミキヒサカキそしてヤツデの低木など常緑モチノキ、アオキ、カシ〆樹が多い。下草にはヤブコウジ、リュウノヒゲ、ナキリスゲ、ヤプラン、ヒメヤブラン、タチツボスミレ、ハエドクソウ、チヂミザサ、マンリョウ、ア四そしてシダの類ではイノモトソウヤプソテツ、マドコ口、チゴユリベニシダ、イヌワラビ、トラノオシダ、イタチシダ、タチシノブ、オヤプソテツなど種類が豊富である。正面石段を登りきると、拝殿前の広場に出る。ご}には拝殿、本殿、額殿、社務所、シ〆イタプなどの高木がなどがあり、周囲からはスギ、枝葉を伸ばしている。額殿前や社務所裏には植えられて四、五O年のスギが十数本あり、また社務所前は石組みをされた植え込みとなっている。特筆すべき樹木は拝殿両側に一対、門柱の様な形に植えられたマサカキである。二本とも高さ一0メートルほどに揃えて切られており、そ0コ葉は玉串に使われたものであろう。本殿、額殿裏は崖状の急斜面で昼なお暗く冷気が吹き上げてくる。樹令七、八O年のスギ十数本のほかはシイがうっそうと茂り、樹下には、41