ブックタイトル潮来町史

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概要

潮来町史

境ホソパシケシダが生育している。シケシダ、環みこまい大生神社は社殿をはじめ、毎年の例大祭の亙女舞神事も県文化財の指然定を受け、地域の人びとにとっても心のよりどころであり、誇りである。自ここの樹叢は行方台地の自然植生の姿をうかがい知る貴重な森である。最後にこの森を構成している樹木の数を記すとスギ一六七本、シイ四五本タプノキ二一本、サクラケヤキ二二本、ツバキ五本、サカキ四本、本カゴノキ一本、シロダモ三本、多少の数えちがいイチョウ一本、はあるかも知れない。なお御神木と対して町内最大級のクロマツ(幹周囲三・六メートル、高さ約三五メートル)があったが虫害のため枯損してしまったのが惜しまれる。潮来の大ケヤキ(ニレ科)潮来町の巨樹・古木潮来の天王様として親しまれている素驚熊野神社の境内入口にある大ケヤキは、県の天然記念物に指定されている名木である。幹囲り七メートル、高さ約一四メートル、枝張り二Oメートル、推定樹齢約五OO年と、その姿は正に威風堂々たるものがある。幹は中心部が大きな空洞となっており、大人が立って入れるほどである。しかし、幹の周囲と樹皮はしっかりしていて、上部まで養分が行きわたり樹勢はよい。現在の姿は、主幹がどれかわからないが、元の姿は、主幹がはっきりとして高くそびえていたにちがいない。潮来一の名木として大切に保存したい。回の森のハリギリ(ウコギ科)大生原小学校の校庭内にあるハリギリは、町の天然記念物として指定されている巨木である。幹囲り二・五メートル、高さ二二メートル、枝張り一五メートル、推定樹齢約二OO年とみられる。地域の人は大生原小学校のタラノキ略してタラの愛称で呼び親しんで4いる。ご存じの様に新芽を食ぺるタラノキとは別種であるが科は同じウコギ科に属する。この場所が学校敷地になった時、校庭に残されたものであろうが、センノキとも言い、用材は家具の材料にも利用される。若枝に刺があり、樹形がキリにも似ているところからハリギリと呼ばれる。}の木は肥沃な土壌を好み、}の木の見られる所は土地が肥え畑地に適する場所であるところから、北海道開拓の時、土地の肥沃度を見分ける目やすにされたということである。大生神社の大スギ大生神社の境内、社務所前に御神木の大スギがそびえ立っている。高さ三0メートル余、幹周囲五・四八メートル、枝張り一0メートル、推定樹齢四00 1五OO年の巨木である。樹叢全体は県の天然記念物に指定されており樹叢の外部からもこのスギはひときわ高く目立つ存在である。外見上梢近くの枝に枯れが目立つのが心配である。また、樹幹全体が垂直でなく、やや北側に傾いていることが問題にされたことがあったが、専門家の診断では今のところ倒伏等の危険はないとのことであった。潮来町の地形は台地部と低地部とそれに続く水面部に斜面の森分かれている。そのなかで自然の植生が色濃く残されている部分に斜面の森林がある。すなわち標高三Oメートルほどの台地部から低地部へ向けてのこO数メートルの傾斜部に生育する植物相である。長い歴史の中で傾斜地の崩れを防止するため大切に保存されてきた樹木が大木となり、またその斜面の下に住む人びとが