ブックタイトル潮来町史
- ページ
- 622/1018
このページは 潮来町史 の電子ブックに掲載されている622ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは 潮来町史 の電子ブックに掲載されている622ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
潮来町史
代現近Vるぺし青年の指導冗気旺盛にして理想に留めるものは青年なり青年は即ち一村一家の元気にして而して又後継者なり将来の盛衰一に繋て是にあり故に此の元気と理想とをして適方に適用せされば翻て正鵠を失ふに至らんとす抑我村の青年は初等の教育を卒るや進んで中等以上の教育を受くるもの少なく皆退いて家庭に在り或は生業の実習或は補助をなすものLみ故に既に受けたる教育を閑却するの風あるは憾とする所なり従来我村にはこの青年団体あり一を辻戊申報徳会と云ひ一を築地実業友志会と云ふ而して其目的事業に至っては何れも大同にして小異なり顧ふに社界進運は日一日より甚だしく斯の如き小団体の分立は我村将来に向て計の宜しきものにあらず寧ろ進んで之れを合せ一団体を造成するに如かず而して小学校を中心とし指導誘披に努むれば其発展又見るべきものあらん今其指導の方法は精神上物質上の二途に依らざるべからず精神上に於ては夜学会を起し又は簡易図書館を設立し物質上においては試験地を設け模範農場を設定し牛馬耕奨励等を主とし漸次其他に及ぶぺく以て精神の修養をなし公徳心の酒養に努め以て科学的知識を与へ実業趣味の会得と勤勉の風を起こさしめ所謂血気と理想とをして適用し終始倦まざらしむるを要す斯の如くなれば青年をして将来過なからしめEつ風紀の弔廃を防ぐを得ん5農業改良農業は我村業務中の本体にして祖先之を以て斯の村を経営し子孫又是を以て斯の村を経営せざるべからず市して将来斯業の改良に至っては牛馬耕を奨励し以て労力の節約を図る或は米作改良麦作改良肥料の改良此等諸問題を挙け来らば日も亦足らず要610は官此問題をして現実に実行せしむるにあり其実行方法に至っては今藍に仮定し置くも社界の進歩は日一日より甚だしく今日の発明は明日の陳腐に帰する現象なるを以て之れを村農会に譲り時に随ひ改良の実を挙けしめんとす6副業奨励本村唯一の副業は製藍養蚕養鶏にして今統計調査の示す処によれば製延産額は一ヶ年四千弐百円養蚕業は参千八百九拾九円八拾銭養鶏業は壱千弐百拾九円六拾銭にして此等副業は我村経済を補ふ砂少ならず殊に製輩業の如きに至っては原料は自家収得の藁を以てする故其料豊富にして文其作業は農閑或ひは風雨等野外に於て労働するを得ざる時を利用する故農家にあっては恰当の副業と云はざるを得ず然れとも愛に遺憾とするは未だ適当なる器械の発明なき事にして若し之れか発明あらんか一倍の産額を見る容易の事なり唯目下に在っては先つ品質を優良にし価格を高め販路を拡くにあり斯の如くすれば一ヶ年壱割の増収を見るに得ぺきなり又養蚕業は比較的強力なる労働を要せず老幼婦女をして従事せしむるを得るを以て奨励すべき余地あるもの」如し尚ほ近年繭相場を見るに収穫時季にあっては下落する常にして折角苦心惨禍帽の結果豊作の収繭も価格低下の為め予期の収穫を得る能はざる有様なるを以て将来蚕業組合を設けしめ乾燥場を置き資金要望の者には低利に融通せしめ適当の時期を見て売却する等奨励の法を設けて飼育者を奨励すれば五割の増収を見るは容易の事なるぺし文養鶏業は種類の改良を計らば割の増収是文難事にあらざるぺし