ブックタイトル潮来町史

ページ
63/1018

このページは 潮来町史 の電子ブックに掲載されている63ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

潮来町史

力によるものである。潮来のあやめは長い歴史と地域の人びとの努力により益々栽培は盛んとなり、潮来の花として多くの観光客を楽しませている。水生植物潮来は北浦、常陸利根川、外浪逆浦と水に固まれた町であり、水辺、水中には水生植物が豊かである。水生植物は生活型ゃ、生育場所によって次の様に分けられる。湿生植物、挺水植物、浮葉植物、沈水植物、浮水植物。湿生植物潮来の河川周辺の湿地には7ツパイ、ハリイ、タガラシ、タネツケパナ、アギナシ、サジオモダカヨナギ、ヒ-アオモダカ、へラオモダカ、HJコ、テンツキ類がみられる。縫水植物}の植物は茎の下部や根を水中に置く植物である。)の仲間にはアシ、ガマ、マコモ、クリウキヤガラ、フトイ、サンカクイ、アプラガヤなどがある。浮葉植物根は水底の土をつかんでおり茎が水中を伸びて水面に葉や花を浮かぺている水草である。潮来付近で見られるものをあげると、ヒシ、アサザ、ガガブ夕、ヒルムシロがみられ、岸近くの水辺をいろどる植物である。沈水植物物植物体全体が水中にある植物である。フサモ、モの類がこれでキクモクロモ、イバラモ、トリゲモ、エピモ、ササパモ、カナダモ、マツモ生オオカナダモなどがある。}れらの藻は水の汚濁に敏感なものが多い。第2章浮水植物これは浮漂植物ともいわれ、文字どおり水面に植物全体が浮いている縞物である。ウキクサ、アオウキクサ、アカウキクサ、サンショウモ、イチョウゴケ、ホテイアオイ、ミズアオイ、そして最近ボタンウキクサとよばれるウキクサが、前川あたりに野生化して殖えはじめている。以上のように水生植物の豊かな潮来町ではあるが、近年河川湖沼の護岸工事が進み、以前のように湿地がそのまま河川に続いているような場所はまれになってしまった。護岸堤の外でもよいから自然の植生を残しておくような工事がされるよう希望するし、実際すでにその様にされている所もあるのは嬉しいことである。51