ブックタイトル潮来町史

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概要

潮来町史

、!〉。、ugd f-冬になると、狩猟の時期である。イノシシ、シ〆カクマ、キツネ、サギ、サルなどの動物や鳥類を狙って、集団あるいは個人で猟をした。これらの動物を捕獲するためには、落とし穴ゃ、毘の他に、弓矢が使われている。旧石器時代は弓矢は終末頃に出現し、縄文時代には、すぺての時期に弓矢が使われている。矢の先につける石鎌は、チャート、頁岩、黒曜石、メノウなどの石材が使われており、黒曜石は、長野県和田峠産のものや那須地域産などがあり、交易品としてみられるものである。そのほかの石材は、ほとんどが県内の河川流域から採取されるもので狩りとすなどり第l章ある。捕獲された獲物は、大きい動物はその場で解体し、小さく切り割ウりして、狩に参加した人達に平等に分け与え、家族の待つ家に帰る。動物を解体する道具には、石鎌を作る材料と同じチャートで作った石匙がある。この形は先土器時代にみられるナイフ形石器に似たもので、一辺に刃をつけた・ものである。}の道具は、別称皮剥ぎと呼ばれているように、皮を剥いで肉を切り落とすのに使うものである。}のほかに、ハマグリなどの二枚貝を利用して作った貝刃なども、剥ぎ取った皮の指肪を取る作業に使われていた可能性がある。骨の部分は磨製石斧で打ち砕き、砕いた骨は、釣針や針などの道具ゃ、へヤピン、ペンダントなどの装飾品に加工される。縄文生活カレンダー(小林達雄原案)四季の変化をうまく利用し、季節の食料を最大限に利用していたことは、各地の遺跡から出土する遺物から読み取る縄文人の食料の確保は、}とができる。復元した縄文カレンダーを、今日の人類学の研究成果と比較すると、狩猟、採取経済を営んでいる多くの未聞の種族は、一日平均四i五時間の実労働によって、必要量の食料を確保し、残りの多くの時間は、娯楽や遊戯に費やしている。それぞれの家は、部落内の共同作業として作られる。作業は、穴を掘るもの、柱を作るもの、屋根を葺く材料を集めるものなどに分担され、建てる時は一斉に行う。ほとんどが一日で建てて第1 -1図しまっている。未聞の種族に示されるように、めぐまれた自然環境に調和して生きていた縄文人は、かなり豊かな生活をしていたことが考えられる。しかし、同時に、縄文人の豊かさは、自然環境の変化によって、あっけなく滅びるもろさをもったものであることも考えられる。生活基盤を狩猟、漁蝿問、67