ブックタイトル潮来町史
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潮来町史
てアラレ餅を供え、「カラス、ポッポ食え」と、男の大人や子供が大声で叫んだ。「ポッポ」は餅のことである。「カラス、と米と松葉を入れ、鎌も一緒に家の前に飾っておく。仕事はじめの朝は、カラス、ポッポケl」といいながら出掛ける。岡田の畔へ松津知では、田畑へ松飾りと餅を供えカラスをよぶ。の枝をさして、耕す動作をして、「一鍬サックリコ、二鍬サックリコ、三鍬目の鍬先で、めでたし、めでたし」と唱える。延方でも新宮、延方の例は、付田畑の一端に松の枝に〆縄をつけてさし、やはり〆飾金銀茶釜掘りあてた、りをした鍬で、「一鍬サックリコン」と三回儀式的に繰り返す。角餅をその前に供物と米一升を桝に入れてあげ、鍬をもち田を口「田起こし」ともいい、苗代に松をさし〆縄をかけ、アラレ餅を半紙下田宮前、洲崎では鍬入れは二日が田、十一日が畑の二回分けて行って小さく割って遠くへ投げ「カラス、カラス、ポッポケ1」と大声でよぶ。に入れて供え、鍬で田を耕すまねをする。臼鍬入れといい、箕の中に餅-フス、おり、前述剛に対する十一日は、同じ場所で松の枝に角餅をあげ、「カポッポ食え」と米と餅を田に投げる。カラスに一年間田事年-クワイレ系Oイチクワ系fT中第1章カラス、畑を荒らされぬように祈るのだという。大生原では、付ケlレン、烏よぱりといい、朝早く田イチクワ(ー鍬)の名称、mmこ孔公、-bqAP'b-ErF1〆縄を飾り、鍬入れをし、餅や米を撒いて烏をよび、野菜を穫って家にもち帰る。箕に「二番供え」(重ね餅の中)の餅と野菜、松、鍬をおき、家の前に飾る。現在はやらない家もある。口カイレンという。田や畑の土を三鍬ほど掘り起こし、松を飾り、白米とアラレ餅を供えて、「カラス、カラス、ポッポケ1」とカラスをよクワイレ(鍬入れ),ぶ。玄関に箕を表向きにおき、鍬、お供え餅の真中の餅、大根二本、頭のついた魚(めざしでもよい)を供える。カラスの食べた状態によってその年の農事を占うということはないようである。第VI-2図正月とくに三が日は、家ごとに一定の食べ物が守られる。その実態はさまざニが日の食事まであるが、地区ごとに若干の事例をとりあげてみよう。潮来付三が日は、朝だけ雑煮。雑煮は野菜を入れな823