ブックタイトル潮来町史
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潮来町史
俗民第四節秋から冬へVI芋月見・粟月見と七五三入り・三日月様旧暦八月十五夜の月見は「芋月見」といい、団子、芋、ススキ、オミナエシを供える。月の様子で来年の作柄を占うといわれた。旧暦九月十三日夜は「菓月見」といい、栗、団子、ススキ、果物を供える。一方だけの「片月見」はするものではないといわれている。月への供物は家によって異なるものがあり、団子ではなく餅をついて一重ねを供えるところもある。因子の数は、芋月見が一五個、栗月見が一三個、団子、果物など、丸い人間になるようにあげるのだという(潮来)。旧暦八月十五日を「芋月見」「十五夜」といススキのほか、団子、果物など丸いものを供える。同九月十三日が「栗月見」で、ススキ、ギをびんに差し、栗、因子を供える(延方)。二回の月見の名称は大生原も同じである。しめ九月一日は、大賀に七五三入りの行事がある。前日の夕方男性が集まり、北浦の岸に〆縄を張り、その中に藁の「円座ボッチ」をおいて幣束を立てる。組内の人びとは裸になって北浦で浄め、終ると〆縄、円座ポッチ、幣束を寄せ集めてもち、神社の階段を「六根清浄オニシメドウシ」と唱えながら登る。神社で祈祷をする。その翌日の朝は、各家から赤飯をもってきて食ぺる。九月には「栗オコワ」である。旧九月三日は、「三日月様」といって、月にススキを供え、味噌団子、豆腐をあげる(延方)。ノ、840七五三入りの場〔大賀〕第VI-20図