ブックタイトル潮来町史
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潮来町史
俗一本ずつ引きぬいた。}れは産後のヒダチがよいようにと行ったという850(潮来、延方)。なお「子供仕立てのお礼」として、婚家は嫁の実家に帯民と着物をとどける(潮来)。VI一一一日間の産婦の食事は、一汁一菜(潮来)、味噌づけ、鰹節味噌(延方)、ご飯、ズイキの味噌汁、節と味噌汁(徳島)といったもので、ほかに食物禁思が多い。食べてはいけないものの種類は、油物、肉類、、ie,、、h vJJめ物、酢の物、小豆、魚、ナス、カボチャなまもの等が一般的である。ところによって若干の相違はあり、潮来では鯉のナマス汁を食している。また小豆は禁じられるが、三ツ目のボタ餅はササギの簡を用いた(大生原)。一二日目のオポヤアキには、村の鎮守や信仰する社寺等あるいは先祖の墓にお参りをする。また親戚や知人にも挨拶廻りをする。このとき子供に着せるウプギ(産着)は、嫁の実家が用意する。婿方ではこのお礼に、ナシパクマイといって米二斗一升と祝金をもって行く(大賀)。母と子のほか里親、仲人が同行する場合もある。産着にはエリイワイ(襟祝)といって、訪問された親戚、知人の家では、産着のかけひもに半紙に包んだお金をつけて祝う。オポヤアキは、産婦の血が治まり身体が清浄になる日と伝承されており、イミアケ(思明)としている(延方)。祝宴は、嫁方、仲人、産婆、親戚、知人等を招いて盛大に行われる。お祝いのお返しには赤飯を重箱へ入れて配る。嫁はこのあと一週間位のうちに実家へ里帰りし、これをスガエリ(巣帰り)といった(潮来)。