ブックタイトル潮来町史

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概要

潮来町史

俗民VI口の中が赤いだって。した。〔雀孝行〕ツ潮来の昔話パメは、親が大病だっ前〔釜谷〕ていう知らしが来たら、知らしがよ。そしたら、L、つしようけんめい、紅白粉を建つけて、その、仕度したしんだって。スズメはその蓑2親笠2が病気だって時にで行っただって。でツバメはおっ母さんが病気だって知らしが来たのにその、紅そんでその、穀を与えらんないんだって。白粉つけて行ったから、来話者根本はる採話鶴尾能子)その穀を与えられたんだって。(潮ズメは蓑笠で行ったんだって、スズメは蓑笠姿ですぐ馳けつけたが、親の大病の知らせがあり、しろいメはおしぞれで紅やお白粉をつけて行ったので親の死に目に会えなかった。そのため、スズメは穀物を食べ同時にその姿態を語る動物由来語である。、yノイツバメは虫類を食べるのだという。渡して、「その上さ渡ってみろ」って、〔継子と笛〕子どもをいじめて、大釜さ、湯を煮だてて麦わらさ三本ゃったんだって。で、子どもだから渡ったらその上をね。大釜ん中さ、落っちゃ922ったんだって。そんで、死んだところでそのかわいそうだからって、近所の人たちが、竹植えたんだって、死んだ子の塚へなあ。その竹が大きくなったから、〕んだ、子供らがそのいたずらに、竹切って笛吹いただって。そしたらば、}の笛が、「麦わら三本で殺された、麦わら三本で殺された」って、晴くだって。(潮来話者板本はる採話鶴尾能子)継子謹である。三人の子の母が死んで継母がくる。父は四二歳の厄年で伊勢参りに行くが、その聞に継母は虚無僧とでき、子供が邪魔で大釜に湯を沸かし、麦藁三把をわたして殺す。やがて虚無僧も旅に出て、その旅先の宿で父によばれて尺八を吹く。尺八から出る音は、三人の子の「麦藁三束で殺された。チンチロリン」という立目だ。チンチロリン、おどろいた父親は、急いで家に帰って事実を知り、継母を追い出すという同型の悲しい話が美野里町で採集されている(鶴尾能子『茨城の昔話』)。〔建前に女の道具をあげる由来〕どういうわけで、建前に、女の道具を上げるのかつて。それは、堂宮建てたときにね、この柱を、ス短かく切っちゃったですと。それで、あの娘に「それは、短かく切っちゃったからそろばん玉を履かせた方がいい」って娘に言われて。娘に言われて親がこういうふうに気がつかねから、「娘に言われた」ってこう殺しちゃった。このいわれを、女に言われたからって大工さまは五色の旗立てて、櫛奔をやって女の徳を祭んですと。(潮来話者磯山くみ採話鶴尾能子建前に大工が女の道具(櫛・奔・かもじ・裁縫道具、化粧品など)をあ