ブックタイトル潮来町史

概要

潮来町史

シタル者ハ其家族女人中ニハ配当ヲ為サイル事且ツ貰金ハ非常係ニ於テ配当スル事一組内他町村親戚之葬式へハ悔人ハ一切行カザル事一年忌弔ノ振舞ニテハ酒ヲ出サぐル事さらに次の追加がある。一葬式中一切禁酒ノ事但シ道具洗、穴掘ハ此限ニ非スシテ双方ア通シ清酒一升ヲ呈ス事一死亡ノ七日明キヲ廃止ス同同ハタ三日イ十夜ヤ五ノ日供ハ養洗ハ頭老及人親限戚リ迄トノス招待ス明治四十四年二月には「従前ノ嫁振舞廃止ス」、大正六年旧六月には「出生児ノ出生後二十一日以内(産生屋中)-一死亡シタルトキハ香貧ヲ呈セザル事、新盆見舞亦同ジ」とある。以降改正、追加がたびたびある。重要なので、引続き引用する。大正八年十一月「:::女児ノ場合長男ノ紐解祝儀ヲ為スモ差支ナキ事後妻ノ子モ之レヲ準用ス」、大正九年四月「女人貰金モ:::取持貰金ニ合シ各人一一分配セザルコト」、大正十年三月「七五三入ヲ廃止ス」、潮来地方民俗の様相「一:::出棺翌日小組内女各一名宛手伝フ事一:::紐解ハ親戚間ハ此限リニアラズ一:::悔人ハ父母、祖父母、兄弟姉妹ヲ限リ代表者二名ヲシテ出頭スル事但シ出分レノ者又ハ十歳以下ノ者-一対シテハ本項適用セス」、大正十四年三月「葬式-一関スル件」は、第6章一葬式ノ取持チハ前日ハ死亡者ノ五人組ヨリ各戸男女各一人他ノ五人組ヨリ各戸男壱人トシ葬式当日は大組ヨリ各戸男女各壱人トス但シ義務ノタメ手伝フモノハ此限リニアラズ一洗頭ハ五人トス一右規約以下ノ取持ハ当家ノ意見ニヨル大正十五年十月の「七五三入改正ノ件」は、サイて七五三入ハ旧九月朔日早朝最神社ニ於テ執行ス但シ当日限リノ事て各戸白米五合宛持参集合スル事て当日当番ヲ置キ当番ハ早朝掃除及ピ茶番ノ事昭和三年旧八月「七五三入改正ノ件」は「て前記第三項ヲ廃シ本年ヨリ順廻リ当番ヲ置キ祭事後ハ当番宅ニ引上ル事但早朝掃除ハ一同テナス事」とある。また昭和四年旧一月に「葬式ニ関スル件」を追加し、一、女人貰金ハ壱戸壱名トス一、品物ヲ頂戴ノ際ハ部落内ニテ取持金ヲ差出タル者ニハ配布セズ働中ノ女人-一限ル但シ前項ノ規定-一依ルモ差出人ノ意郷土ヨリ男女一同ニ分配スル事アルペシ一、出棺ノ際旧例ニヨル簿火ヲ焚クヲ廃シ線香一替へテ葬送ヲ為ス但事シ藁一把ヲ持参スル事とした。戦時体制下の昭和十六年旧三月には「葬式ニ関スル件」で次の点を定めている。一区内協議ニ依リ香貧返シ廃止申候ノ票札ハ掛ケザル事一洗頭ノ棒ハ物資不足ノ為メ廃止シテ手拭文ハ代用品ヲ使用スル事当家ノ意向ニ依リ地蔵参リノ費銭ハ最高弐円五十銭迄トス洗頭ノ土産ハ廃止ノ事945