ブックタイトル潮来町史
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潮来町史
の地域の人びとの人生儀礼において重視されるが故に、莫大な経費を必要としたからである。規約の条項を逆にみれば、それらのことが実際に行われていたからであり、廃止、改正、追加、復活等がたびたび行われているのは、重視された永い伝統を有する儀礼上の行為が、住民にとっては、戸惑いや混乱もあったことを示している。こうした地方改良運動期から現在に至る推移については、さらに調査・分析を進め、その比較において、規制による変化の状況、慣習存続の状況を明確に捉える作業が必要となってくる。そこではじめて、人生儀礼等にともなうコ凡費」の節約とは何か、改善はいかにあるべきかが改めて浮彫りにされるはずである。たとえば、「規制」といっても「組」「部落」の決定事項は、生活上の小単位の問題となるから、かなりの効果があったと考えられる。しかし、これが「市町村」「郡」「県」等の上部機関からの「規制」となると、の効果という点ははなはだ疑問である。潮来町においては、昭和五十一年に「町民憲章読本」を発行、また生活改善推進委員会を設け、次のような協力を求めている。会議・・・・・定刻開会とする。潮来地方民俗の様相成人式:::女性の服装は簡素化につとめる。(当初、女性の服装は原則として洋服とする。但し、和服の場合はつけさげまでとする、ー〆〆結婚式:::祝い金は一万円以内とし、引き出物は廃止するようにつとめる。文結婚披露宴の服装も簡略化に努める。(当初、五OO第6章O円)上棟祝:::簡素化につとめ祝い金及び祝い物は三000円以内とする。(当初一000円)紐解祝:::簡素化につとめ親戚だけの御祝いとするようにつとめる。病気・出産見舞::見舞金は一OOO円以内としお返しは廃止する。葬儀について:::付香料は一000円以内としお返しは五OO円以内とする。(当初五O O円、お返しは礼状だけ)口花輪、生花は各々一対とし盛龍は五龍以内とする。ほかはポスターで代用するようにつとめる。臼弁当は地元の人にはっけないことを原則とする。(当初、:・地域により考慮する)岡身内から手伝いへの謝礼は廃止することとし、更に改善出来る点は各地区に於いて検討し推進する。回葬儀の際、撒き銭は廃止する。そ同その他の地域毎の慣習についても出来るだけ簡素化につとめる。※当初、外戚への顔出しは廃止し団体所属の場合は代表者が香料を持参する。団体への香料は半額お返しとする。新盆見舞:::見舞金は一000円以内とし、お返しは廃止する。焼香台は廊下等に設けあいさつは焼香台の前ですること。こうした生活改善の推進は、県内各市町村でも行われていることである。しかし、現実には形骸化の方向が顕わである。たとえば葬儀に際しての花輪の数、香集、手伝い者等への返礼品などは、ただちに改まるものではなく、改まったとしても元に戻るか、さらにエスカレートする傾向になる。花輪のリlスが通常化してくると、)れにともなって、缶詰等を入れた花龍類が増加し、その分配が加わるようになる。結婚式のあり方も年々華美・豪華の一途で、農村センター、集会施設等公的な施設での利用などすでに過去のことになっている。947