ブックタイトルうしぼりの遺跡 ー埋蔵文化財包蔵地ー

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概要

うしぼりの遺跡 ー埋蔵文化財包蔵地ー

Y-17 前野遺跡Yl6と同一丘陵上で明間司郎氏宅を挟んだ北側の桑畑一帯に多量の土器片が散布する。北側の茂木衛氏宅の裏には浅い土塁と陸が確認される。多分茂木氏宅もこの遺跡上に建てられているものと思われる。桑畑は東から西にゆるく傾斜しており,茂木氏の説明によるとその面積は2haという。土器片は茂木家の東側の桑畑にもあり,大規模な遺跡である。この遺跡の西斜面にY-18前野貝塚があり,さらに谷を超え南東には地頭内貝塚も存在する。Y-18 前野貝塚Yl7の西側傾斜面に形成された員塚で,椎や杉の大木があり,茂木氏によって良く清掃されている。谷を挟んだ西側にはY34の地頭内員塚が存在する。アカニシ,ツメタガイ,パイ,ウミニナ,オキアサリ, シオフキ,アカガイ等を採集する。特にツメタガイは良く成長しているがアカニシは小形のものが多い。土器片もかなり多く,中期から後期のものである。しかし小片である。以前は南側にもうーケ所存在したというが現在は埋めてしまったという。今は雑草にかくれてあまり表面に貝殻が露出しておらず,茂木氏の案内がなければ発見することは出来なかった。-27-