ブックタイトルふるさと潮来 第一輯
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ふるさと潮来 第一輯
的井上雄一郎「常陸風土記新譜」では安伐を「あば」と読んでおD、また古削は吉前と念っている。日本古典全書「風土記」上・久松潜一校註では、郷・村・星・邑は行政的使いわけでは念〈、文章の平板を避けるための修辞で訓は「サト」でよいとしている。鵜殿正一冗氏は「古風土記研究」の中の「地名説話の論」で「和銅の詔命にもある如〈、朝廷の上部組織の意志が諸国K命じて風土記を撰進せしむる除K、古老の言と地名の由来については特K注意すべき旨の制令を下した為めと、撰修者がζの点を特K留意したと考へられる」とし、「本書の地名説誌は、その数量K於いては全説話量の約半蜘棋を占めてゐる。しかもとれ等の地名起源K除して、倭武天皇の巡行K契機を有してゐるものが叉その過半数を占めてゐるのをみても如何K、倭武天皇が常陸国K於いて活躍され、叉天皇として尊称をまでも当時の民々から受けられてゐたかがとれらの地名説話の契機と相との上から言つでも考へられるととである」と述べ、地名説話をつきのようK分類されているo自然K関する地名説話山弁泉K関するもの新治(郡国名)、碓井、回絵里、玉清井、椎井、曝井印動物K関するもの鯨岡、白鳥皇、角析、久慈(郡名)古々之邑(遠声)、助川(鮭) 印他物K闘するもの能理波麻、栗家、藻島、麻生向生活必需ロ聞に関するもの波都武野(弓碑)、玉川(石、火をきる)、仏浜(観世音菩薩像)、幡垂園、静織(織布)人事K関する地名説話山伝説白鳥塁、角折浜、大櫛山神K関するもの香島(郡名)印倭武天皇K関するもの乗浜、無回開河、鴨野、田絵里、行方、現原、当麻里、宇流波、-3ト斯小野、波都武野、相鹿大生皇、角枯浜、久慈、飽田村、遇鹿藻島向天皇・国造命に関するもの新治、筑波、茨城、香澄皇、田里、板来、布都奈、安伐皇、土ロ前皇、多珂、黒前山間人名曾尼村維、小田皇、薩都里以上のようK分類されて、「倭武天皇巡行K関する地名説話が著し〈多いζとが実証されるが悉〈その説話の契機は天皇巡行の偉業K発してゐるととは、上代日本の風土的歴史的環境が着々と権威の及ぶとζろの端々に及んで行った過程が首肯し得られるのである。