ブックタイトルふるさと潮来 第三輯
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ふるさと潮来 第三輯
後ろK続く少年源九ζ の問いかけを静かに受けて、郎義経を振り返った那須の余一は、「佐竹氏の御家人殿とな見受け申す・・・・、苦労K存ずる・・・・・・。」いんぎん先ずとの二人の武者K思惑に頭を下げてより余一は名乗った。御役目ど「吾れら兄弟は下野国那須家の者、宮の大祭K招かれて武芸の披露に参じた者にてどざる・・・。後ろの郎党は吾が家の下郎勘助と申す者、何Kかど不審でもあれば・・・・・・。」余一は静かK、しかも礼儀正しく名乗ってから後ろに控えている少年義経K向って言葉鋭〈--・・。「とれ勘助H 早ゃく背の荷を解いて、香取の宮司殴よbの土産の品々、と〈と御覧K入れて、ど不審のとの度、香取の得心ゆくまで御調べいただくがよかろうぞ日」そして向も叱るがどとく語気も荒々しく。おろ愚か者奴H一船K待つ旅の者達が迷かど、「早ゃく致せ、惑してなろうぞ日」従者を叱るその大戸とその態度κ、の髭武者たちの振舞を左じるが知き余一いささか慌てた二人の髭武者は、迷惑千万左るとのその言葉K、「いやいやそれには及びませぬ、L「ど貴殿は弓の名家と言われる那須殿でどざるかとれは御無礼仕bました。」急K態度を変えて那須兄弟に陳ー謝するかの如〈一変した髭武者の振舞κ、船中にあって見守る「草の実党」の面々はほっと胸を左で下ろす思いであった。それκしても那須兄弟の落ちつき払つてのその処作κ感腹した一行は、心の中κ手を合せて主君少年義経の無事を嬉び合ったのであった。。たそして九死に一生を待た、は。虎の尾を踏む男達を乗せ「潮来丸」一「ポウ。オfウ。Lー船出を知らすホラ貝を高らかκ鳴らし、朝霧の時れ上った潮来の桟橋を少しづh離れ始めていた。やがて信太の浦(霞ク浦)の湖水K出た高瀬船は、巻き上げられた白帆K鮮かK⑩が染めぬかれ、イナサの風を苧ませて船は白波を蹴って目的地へと進み始め-90-た。そして源氏再興の抱負K生きる男達を乗せて、の霊峰を右khuろがみ、信太の浦の大波を砕きつL希望K炎える船は真しぐらK目的地K向って進んでいったのであった。筑波かくして結城の一族K迎えられた少年源九郎義経の一行は、藤原秀衝の待つ奥州平泉の館へ無事に旅立っていったのである。