ブックタイトルふるさと潮来 第六輯
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ふるさと潮来 第六輯
長勝寺物語はしがきこの文献は、関戸正敏家に所蔵されている古文書「長勝寺棟札之写」「長勝寺物語之事」を解読したものであります。長勝寺は往昔の祝融の為に、寺の歴史を語る文書類は殆んど鳥有に帰し、ただ鐘銘のみが寺歴の証となっておりました。この度関戸家秘蔵の古文書の目録を見ましたところ、前記古文書のあることがわかり、関戸家のご協力のもとに解説致しました。長勝寺は元禄年中建て直しました。水戸光問、瑞雲長老、関戸如水(通称利左衛門、関戸家十三代の祖)をはじめとして檀家一同、町民が和衷協力して再建され、その様相が明細に記るされてあり、潮来町や長勝寺にとって貴重な史料であります。この文献を書き残された如水の霊に対し、後世の我等は合掌拝脆する次第であります。時あたかも長勝寺は昭和の大修理を施行中であり、この時代にこの古文書が世に出ることは重要なる意義があると考えます。解読するにつきましては、残学非才の私共が努力致しました。疑問の箇所もあります。宛字、眼名遣えは原文のまLとしました。後学の土に研讃をお願い致します。解読者潮来町窪谷章麻生町線本義三郎海雲山長勝寺物語之事関戸利左衛門第一、長勝寺悌般立直候事-38 -第一、三門被下並引候事第一、真首座御入院後段々繁昌之事並桐堂金出来候事品開殿瑞雲長老立直候事一、長勝寺併殿は鎌倉の右大将頼朝公御建立と申し伝え候。然るに比ちぎょう(何日の頃)俳殿五百余年と申伝へ候故、地形もくつろぎ、の金元下り候ゆへ、何つの(かたふ)(Jき比致し候や、樫の丸柱を以って弐重たる木の究めへ四方押廻して十弐本の柱を立て、是をつか性と云い伝へたり。然るに、此住も百余{さらされて}年にもおよびにや、雨にしゃれて、自らたの所はくさり落ちて木さ第壱