ブックタイトル潮来の昔話と伝説
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潮来の昔話と伝説
諏訪夫婦竜神福島地区中央にある宍戸家の屋敷の一角のあやめや、かきっぱたの咲く花畑の前に諏訪夫婦竜神社という社が杷られている。その神社建立の由来について聞いてみた。頃は元禄年問。徳川の世も定まり、治世も落ち着いたころ、延方郷も島崎、佐竹と続いた領主も水戸徳川家の所領となって二十年。人心も定まり、平和な時を過ごしていたそのころ、水戸も二代藩主光園(後の黄門) の治世下、沢山あった社寺を一郷一社寺の目標で改革を図った。廃寺廃社令である。延方の場合、古高、須賀、州崎の三村合併、寺は潮来より普門院を移転、旧州崎村の大小八つの寺を廃寺とし統合。神社は古高村の鎮守鹿島神社を延方村中央の諏訪ケ原に建立、地名を新宮とし材木十五石を下附、奉行一名、頭領一名を水戸侯よりつかわされ、建築に当たらせた(鹿島吉田神社棟木札による)。もう一社は旧領主島崎家の守り神であった州崎村鎮守諏訪明神であったのだが、社殿完成の時点で州崎村浜の吉田神社に祭神を変更し、併立(相殿)鹿島吉田神社とした。そこには当時諏訪神社のお使わしめと守護にあたっていた男女二匹の竜神がいたそうだ。神社が無くなり住む池も干され、住めなくなり、鰐川に住み着いたD 竜達は川に住んでいた鰐ざめや魚をとって食べていたという口しかし竜神の住まなくなった延方郷は日照りや大水などの天災に住民達の難儀が続いた。時の庄屋、柏崎勘左衛門が神仏に祈願し、何かと作物が取れるようになったそうだ。-10-