ブックタイトル潮来の昔話と伝説

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概要

潮来の昔話と伝説

られているDさて、明治二十三年、山口豚長門園、豊浦郡清水村、藤井松四郎さんという千ケ寺参り修業僧が、土子源三郎さん方に泊まったおりのことである。あわぴ宿のお礼にと、飽のむき殻を下されたのである。このむき殻には「南無妙法蓮華経」と、浮き出ている文字が見える。これは災難病気、子供の出産などに備えて、お唱え頂ければ必ず守ってくれると伝えて下された。土子家ではそれを守りながら持っていても、私の家だけではもったいないと、二十三夜尊で、その人々に拝んで頂くことがよいとされ、奉納された。それ以後、飽は子宝が授からない人などに拝んで頂いて御利益があり、結婚八年目にして子供が授かった、五年目で授かったとされている。また、災難、病気平諭などにも、御利益があると近隣の人々から拝まれて、正月・五月・九月の二十三日は、例祭あり、近郊近在の善男・善女でにぎわいを見せている。(津知)-33-