ブックタイトル潮来の昔話と伝説
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潮来の昔話と伝説
川尾の殿様昔、貝塚川尾の台地に、倉沢兵部という殿様がいた。殿様といっても集落の住民だけの殿様だったのかも知れないが、集落民の貧しい生活振りを見て、何とか救ってやろうと思い、今年は不作だから米が取れませんので、どうか年貢を滅してくれとお上に訴えた所、それでは検見をしようということになり、殿様は集落民に「ザル」を持たせ、稲の穂を少しづっ、こき取り籾がついていないように見せたそうでが、それでもお上に見つけられてしまった口殿様は罰を受けお手討ちになりお家断絶となった口その邸跡には氏神様が杷られている、りっぱな洞があって御神木は幹囲り三米-86 ーもある椿の大木があった。ある秋の風の無いくもり空の晩、村の若い衆が潮来へ遊び行った帰りふと見ると、丁度氏神様のあたりから、大きい火の玉が上り、それがやがて二十米位へ行った所で、銭形になりばらばらになって消えた。その後何回となくその火の玉を見た人があったので、物好きな人がその氏神様のまわりを掘って見ました所、あったのは大きいカメが出てきた。そのカメは潮来高校考古学の先生にあげたそうだ。(津知