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へいせい15年ど(2003年)

青少年読書感想文 全国(ぜんこく)コンクール

● 小学校 ていがくねん ●
書名 出版社
ワニぼうのこいのぼり 内田 麟太郎 高畠 純 文渓堂
ワニぼうのために、お父さんが
鯉のぼりを買ってきた。
春の風に気持ちよさそうに泳ぐ、
鯉のぼりを見ているうちに
お父さんはワニのぼりを始めてしまった…。
のんきなワニ親子の楽しい絵本。
おばあちゃんすごい! 中川 ひろたか 村上 康成 童心社
園にやってきたおばあちゃん。
子どもたちと遊び始めた。
けん玉、お手玉、何でも上手。
一緒にお散歩に行って、お昼も食べた。
そしておばあちゃんが探してた
「ひろたかなり」という子は…。
いのちは見えるよ 及川 和男 長野 ヒデ子 岩崎書店
全盲のお母さんの出産と
一生懸命な子育てを描き、
「いのち」について対話し考える絵本。

● 小学校 中学年 ●
書名 出版社
ドングリ山の
やまんばあさん
富安 陽子 大島 妙子 理論社
ドングリ山のてっぺんに住んでいる
山姥やまんばあさん。
ある日、カラスの奥さんに頼まれて、
生まれたばかりのカラスのぼうやたちの
子守りをすることに…。
296歳のスーパーおばあさんが大活躍。
そして、カエルはとぶ! 広瀬 寿子 渡辺 洋二 国土社
とうさんとかあさんが、口ぐちにいった。
「良は入院ばかりしてたんだから、
しんせつにしてやらなきゃ。わかるだろう?」
「良がどんなにがんばってきたか、
おにいちゃんだもの、わかるよね?」
ぼくはむねがいっぱいで、はじけそうになる。
「わかるさ。
良はいーっぱい、がんばってきたよ。
でも、ぼくは?
ぼくはがんばってこなかった?
ぼくは、なんでもわかって、
なんでもがまんして、
なんでもひとりでできて。でも、でも…」
ダンゴムシ 今森 光彦 今森光彦:写真 アリス館
「ぼくは、ひさびさに友だちにあったようで、
うれしくなり、ひじをついて、
顔をダンゴムシにちかづけました。」
ダンゴムシの写真とともに綴る、
自然写真家・今森光彦の生物記。

● 小学校 高学年 ●
書名 出版社
トウモロコシが実るころ ドロシー・ローズ
長滝谷富貴子:訳
文研出版
マヤ族の少年・タイガーは
ケガをした父さんにかわって、
ひとりでトウモロコシを育てることになった。
タイガーは畑仕事をなげだしたくなるが…。
少年とトウモロコシと天候の神さまの物語。
おじいちゃんの桜の木 アンジェラ・ナネッティ
長野徹:訳
アンナ・バルブッソ
エレナ・バルブッソ
小峰書店
いなかのおじいちゃんは、
ぼくにいろいろなことを教えてくれた。
木登り、目をとじても
耳をすませばものが見えること、
桜の木が呼吸していること…。
イタリアのチェント賞、
バンカレッリーノ賞を受賞した、
トニーノ少年と家族の心あたたまる物語。
ハンナのかばん:
アウシュビッツからの
メッセージ
カレン・レビン
石岡史子:訳
ポプラ社
13歳でアウシュビッツで生涯を終えた少女と、
70年後ひとつのかばんから
少女の一生を調べていく
日本人女性の様子を語った感動の1冊。
国境をこえた奇跡の出会いからはじまる物語。

● 中学校 ●
書名 出版社
水底の棺 中川 なをみ 村上 豊 くもん出版
鎌倉初期、重源上人の東大寺再興を背景に、
孤児小松が苦闘の末、自らの使命を見出し、
故郷南河内狭山池の修復を見事に果たす
壮大なドラマ。
重源と小松、2人の人生を軸に織りあげた
一大歴史物語。
ホワイト・ピーク・
ファーム
バーリー・ドハーティ 著
斎藤倫子:訳
あすなろ書房
イングランドの農場に生きる
一家に訪れた変化の季節。
それぞれが自分の道を歩み始める時、
家族はどうなるのか。
ダービーシャーの農場を舞台に、
たくましく生きる家族を、
カーネギー賞作家がさわやかに描く。
犬と少年たちの再出航 今西 乃子 浜田 一男:写真 金の星社
殺処分してしまう施設でなく、
捨て犬たちの新しい家族を探す
橋渡し役、それがドッグ・シェルターです。
アメリカのポートランドでは、
新しい飼い主へ渡すまで、
犬のすべての世話とトレーニングを、
少年院の子どもたちが
おこなっているプロジェクト、
“プロジェクト・プーチ”があります。
犬たちはここで人間への信頼を取り戻し、
そして少年たちは「命」を預かることにより、
その大切さを学び、
自分自身の存在価値を見出していきます。

● 高等学校 ●
書名 出版社
エミリーへの手紙 キャムロン・ライト 小田島 則子:訳
小田島 恒志:訳
日本放送出版協会
老人は、人生の終わりが
近づいているのを感じていた。
妻に先立たれ、男手ひとつで育てた
子どもたちとは心が通わず、
クリスマス以外には会うこともない。
アルツハイマーの症状も顕著になってきた。
そんな自分の姿が
愛する孫娘エミリーの記憶に
残るのだけは耐えられない。
彼にはどうしても完成させなければならない
仕事が残っていた。
―老人が遺したのは古い家と自作の詩集。
そのなかの一篇に、
ある秘密の言葉が隠されていることに
エミリーは気づいた。
難民少年 ベンジャミン・ゼファニア 金原 瑞人:訳
小川 美紀:訳
講談社
家がない、お金がない、学校に行けない、
家族と暮らせない、命を奪われるかもしれない、
アフリカに戻れるのはいつの日だろう…。
エチオピアとエリトリア、
争いあう2つの祖国をもつ
「難民」少年の青春物語。
ラフカディオ・ハーン:
日本のこころを描く
河島 弘美 岩波書店
「怪談」の著者・小泉八雲こと
ラフカディオ・ハーン。
ギリシア生まれの彼がなぜ14年間の滞在で、
日本人の心をこれほど深く見つめて
描くことができたのか。
その足跡を辿り、紀行文や日本論を読み、
日本を見つめ直す。